<信仰と人生

信仰に生きる 013

2016年10月24日改訂

矢内原忠雄

 〖人生の感謝〗

うまく事が運んだときは、神に感謝しなさい。

まずく行ったときは、神に寄(よ)り縋(す)がりなさい。

 

満足なときは、頭(こうべ)を垂(た)れて謙遜になりなさい。

罪に悩むときは、イエスの十字架を仰(あお)いで〔罪を赦され、新たな〕力をいただきなさい。

 

成功も失敗も、満足も後悔も、すべてを神に結びつけなさい。〔人生の〕すべてを、自分を神に結びつける綱(つな)としなさい。

そこに、感謝の世界が始まる。

 

小さい自分というものにこだわるな。〔むしろ、〕自分というものの価値を神の標準に換算して考えなさい。


神は高ぶる者を挫(くじ)き、無きに等しき者を〔引き〕挙げてくださる。

どんなに自分を〔偉〕大であると思っても、神の審判の前には無価値に等しい。

どんなに自分を〔卑〕小であると思っても、神の憐みによって〔かけがえのない〕神の子とされるのである。

 

自分に拘泥(こうでい)しないで、神に固着(こちゃく)しなさい。

自分という小さい存在が、《救いの恩恵》という綱(つな)で神に結びつけられていることを〔いつも〕思いなさい。


それが信仰のよろこび〔の基(もとい)〕である。

 

 

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(『嘉信』第24巻・第2号、1961〔昭和36〕年2月を現代語化。〔 〕、( )内は補足)

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