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日々のかて008〖良い時計〗

善い人間と良い時計は、とてもよく似ている。

時計は時間を数える。賢人も、また同様。

「われらの日数を正しく数えることを教え、知恵の心を得させてください」(詩編90編12節)

どんなに長い一生でも、時間は短い。だから、時計のように、私たちは時を正しく数えるべきである。

時計は正確に時間を守る。有用な人間も、また同様。

人に待たされて、どれだけ多くの時間が無駄にされることか。「時間を守ることは王者の礼儀である」と言われる。約束の時間を守らないことは、非礼である。

自分の時間を浪費するのは良くない。しかし、他者の時間を無駄にするのはもっと悪い。

良い時計はよく調整され、進みも遅れもしない。賢人は急ぐことも立ち止まることもしない。

急がず騒がず、だからといって遅れももたつきもせず、着々と自分の仕事をこなしていく。

時計は内にエネルギーを蓄え、これが時計を動かしている。賢人もまた、内に力を持っている。

「生きているのは、もはや、わたしではない。キリストがわたしのうちに生きておられるのである」(ガラテヤ2章20節)

賢人の秘訣は、キリストの生命(いのち)と力を心の内にもつことである。

時計は、自分でエネルギーを生み出すことはできない。エネルギーは外部から供給される。同様に善き人間の生は、自分自身の力や方法からは出てこない。

インスピレーションの源は、キリストである。彼は、キリストの御霊(みたま)を注がれて、生きるのである。

●時計は、故障したとき、これを作った人の手元に戻されなければならない。

私たちの生涯もまた、同じである。人生がうまく行かないとき、私たちが道を踏み外したとき、私たちは、神のもとに立ち帰るほかはない。

そのとき、神は私たちを赦し、私たちを修理して、将来もっとよい働きができるようにして、送り返してくださるだろう。

祈り 《神よ、瞬(またた)く間に過ぎ行く人生の中で、己(おの)が日々をしかと見つめる知恵の心を与えてください。そして、キリストの不朽の生命(いのち)の中に生かしてください。アーメン。》

(参考文献 D.Duncan: Through the Year with William Barclay Devotional readings for every day,1971)

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