
イエスの純福音・無教会の精髄・第二の宗教改革へ
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最終更新日:2026年2月5日
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現代の預言 005
2026年2月5日
タケサト・カズオ
内田 樹
総選挙が選択するもの
What the General Election Will Choose
以下の文章は、信濃毎日新聞 2026年2月4日朝刊に掲載された内田 樹(たつる)氏(思想家・フランス文学者・武道家、1950年-)の「今日の視角 選挙が選択するもの」の要旨である。
この短文は、自民・高市首相による解散・総選挙(投票日 2026年2月8日)の狙いと危険を指摘したもので、今後の日本の行く末について重大な警鐘を鳴らすものである。
(詳しくは、信濃毎日新聞 2026年2月4日朝刊を参照されたい)
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要旨
総選挙が選択するもの
■大義なき選挙
総選挙が始まったが、これは〈大義なき選挙〉である。
なぜなら、政策提示や国会論戦をせず、来年度予算の審議も行わないまま、ただ高市首相の高支持率を頼みに行った「大義なき解散」によるものだからである。
■解散に踏み切った理由
選挙の目標は「与党(自民党と日本維新の会)で過半数を得ること」だそうだが、解散時点で自民は維新と連立し、無所属議員も集めて、すでに過半数に達していた。
それにもかかわらず解散に踏み切ったのは、「国論を二分するような大胆な政策、改革にも、批判を恐れることなく果敢に挑戦していくためには、どうしても国民の皆さまの信任も必要だ」(高市首相)からである。
■高市首相の目指す「改革」
この「国論を二分するような大胆な政策。改革」とは何か。
それは、維新との政権合意書に書かれている。
つまり、改憲、スパイ防止法、対外情報庁、防衛力(軍事力)の抜本的強化、国旗損壊罪、外国人政策の抜本的強化などである。
総選挙で与党が過半数を得たら、高市首相はこれらの政策を「批判を恐れることなく」実行するつもりらしい。
つまり、今回の選挙の狙いは、〈全権委任〉を手にした政権を目指すということである。
しかし、高市首相はこれを争点にすることを巧妙に避けている。
これを最大争点に掲(かか)げれば、少なくとも選挙勝利後に、選挙で「民意を得たので、国民の半分が反対しても、異論には耳を貸さない」と言っても少なくとも筋目だけは通る(ただしこれは、もはや民主主義ではない)。
■「改革」の行き着く先
自民・維新の政権合意書が目指しているのは、《全体主義国家》である。
人権も市民的自由も制限され、思想警察(注1)が市民を監視し、市民同士も他人の言動を検閲し〔時には、密告し〕、ことある毎に「反日」とか「非国民」とかいう罵倒(ばとう)が行き交う、息苦しく暗鬱(あんうつ)な社会である。
これは、80 年前の〈いつか来た道〉である。
■日本の岐路
今回の選挙は、戦後日本の岐路になるだろう。
高市首相が「大胆に」政策を実行すれば、日本は《大日本帝国》の劣化コピーのようなみすぼらしい国に転落するだろう。
国民は本当に、そのような未来を望むのか。
〔このような未来を神が望んでおられないことは、明白である〕
♢ ♢ ♢ ♢
(出典:信濃毎日新聞・2026年2月4日朝刊、第2面掲載記事、内田 樹「今日の視角 選挙が選択するもの」。論旨を損なわない範囲で表現を改変し、適宜、文章を追加した。下線、〔 〕はサイト主宰者の補足)
注1 思想警察
太平洋戦争下(1941~1945年)、日本では特高(とっこう)警察(特別高等警察)という秘密警察が《治安維持法》を武器に、反戦・反帝・共産主義思想(後には自由主義思想まで対象を拡大)の取り締まりを行い、国民を恐怖で監視した。
「天皇とキリストのどちらが偉いか」を問うなど、キリスト信徒への迫害も行われた。
拷問による自白強要、無実の人々の不当な逮捕・犯罪のデッチ上げ(横浜事件など)で、国民から〈言論の自由〉、〈思想・信条の自由〉を奪い、社会を沈黙させた。
敗戦後の1945 年10 月、GHQ の人権指令により特高組織は解体され、幹部は〈公職追放〉となった。
戦前の特高警察は、国民の言論・思想を抑圧し、戦争遂行のために異論を封殺した〈恐怖の象徴〉であった。
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