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May 26, 2015

成功の秘訣

 

大正15(1926)年7月28日、〔軽井沢〕星野温泉若主人(注1)のために書いたもの

 

66翁 内村鑑三 

 


(1) 〔主体的立場を確立し、〕自分の足で立つこと。他人に頼ってはいけない。
(2)〔事業の根〕本を固めること。そうすれば、事業は自ずから発展する。

(3)〔慎重に事を進め、〕急いではならない。自動車なども、なるべく徐行すること。
(4)成功本位の米国型経営をまねてはいけない。誠実本位の日本型経営を手本とすること(注2)。
(5)無駄遣いは罪悪である、と知ること。
(6)天(神)の命
(めい)に聴き従って、行動すること。自ら自分の運命を作ろうと思ってはならない。
(7)使用人は兄弟と思うこと。客人は家族として扱うこと。
(8)誠実によって得た信用は最大の財産である、と知ること。
(9)清潔、整頓、堅実を大切にすること。
(10)人が、もし全世界を儲
(もう)けても、〔その代償として〕自分の霊魂を失ってしまえば、何の利益があろうか。人生の目的は、金銭を得ることではない。〔自らの〕品性を完成することである。

 

以上

 

♢ ♢ ♢ ♢

 

(内村鑑三「成功の秘訣」1926年7月を現代語化、〔 〕、( )内は補足)

 

注1

2代目経営者、星野嘉助氏。

 

注2

星野リゾート代表の4代目経営者・星野佳路氏は、経営に行き詰まった旅館を引き継ぎ、改装とサービスの徹底で再生させ、家業の急成長を果たした。

 

佳路氏は、大資本・市場原理主義の米国型の経営学に対するアンチテーゼ〔対抗構想〕として、ファミリービジネス経営学を提唱、実践し注目されている(参考文献:森永卓郎「読まずにはいられない 米国型経営へのアンチテーゼ」『アエラ』朝日新聞出版社、2014年4月14日号)

 

♢ ♢ ♢ ♢

 

原著

 

大正15年7月28日、星野温泉若主人の為に草す
成功の秘訣

 

66翁 内村鑑三


一.自己に頼るべし、他人に頼るべからず。

 

一.本(もと)を固(かと)うすべし、然(しか)らば事業は自(おの)ずから発展すべし。

 

一.急ぐべからず、自働車の如(ごと)きも成るべく徐行すべし。

 

一.成功本位の米国主義に倣(なら)ふべからず。誠実本位の日本主義に則(のっと)るべし。

 

一.濫費(らんぴ)は罪悪なりと知るべし。

 

一.能(よ)く天の命(めい)に聴(き)いて行ふべし。自から己(おの)が運命を作らんと欲(ほっ)すべからず。

 

一.雇人(やといにん)は兄弟と思ふべし、客人は家族として扱ふべし。

 

一.誠実に由(よ)りて得たる信用は最大の財産なりと知るべし。

 

一.清潔、整頓、堅実を主とすべし。

 

一.人もし全世界を得るとも其(その)霊魂を失はば何の益あらんや。人生の目的は金銭を得るに非(あら)ず。品性を完成するにあり。

 

以上

( )内は補足

 

 

♢ ♢ ♢ ♢

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April 28, 2015

現代語訳

万全の策

      

神はその羽で君を覆(おお)い、  

君はその翼のもとに避け所を得る。

神の真実(まこと)こそ盾また小盾。

(詩篇第91篇4節。関根正雄訳)


神の命令を待て。そうすれば、何事も実現するであろう。神に自己(おのれ)を委ねよ。そうすれば、〔必要な〕力はすべて、君に与えられるであろう。


君は神の所属(もの)であって、君の事業は〔すなわち〕神の事業であるべきである。それゆえ君には、〔自分の〕計画なるものがあってはならない。


君に焦心、憂慮の必要はない。神はご自身で活動される方〔であるから〕、我々は自己を神に献げ〔、神に用いていただけ〕れば〔、それで〕十分である。


自ら計画し、自ら実行しようする時、我々は〔自分の計画に囚(とら)われ、〕神から離絶する者となる。そして勿論、このようなやり方で、我々の手により雄偉な業(わざ)が成し遂げられることはない。


もし我々が、人〔々〕に対して〔真に〕活動的でありたいと願うならば、神に対しては全く受動的であるべきである。   

 

〔 〕、( )内は、補足。

 

♢ ♢ ♢ ♢  

                            
原著          

万全の策 

            
「神その羽をもって汝(なんじ)を庇(おお)い給わん、
汝その翼の下に隠れん、その真実(まこと)は盾なり干(こだて)なり」

(詩篇第91篇4節)

 

神の命を待てよ、然(しか)らば何事も行われん、身を神に任かせよ、然らば凡(すべ)ての力は汝に加えられん、


汝は神の属(もの)にして、汝の事業は神の事業たらざるべからず、この故に汝に計画なるものあるべからず、


汝に焦心憂慮の要あるなし、神は彼れ自身にて活動する者、吾人(ごじん)は身を彼に献ぐれば足れり、


自から計り、自から行わんとして吾人は神より離絶する者なり、而(しか)してかく為(な)して偉大なる行為の吾人の手に依て成らざるは勿論(もちろん)なり、


吾人もし人に対し活動的たらんと欲(ほっ)せば神に対しては全然受動的たらざるべからず。

(内村鑑三「万全の策」『聖書之研究』第1号、1900〔明治33〕年)

 

 

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